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中村 浩美  NAKAMURA,Hiromi ②

<2019年JUL.~DEC.>
EVENT

写真展『第4回 私の羽田アルバム展』<スペシャル塗装機大集合>

 
NPO・HASM(羽田航空宇宙科学館推進会議、理事長・中村浩美)の、“羽田航空博物館プロジェクト”写真展「第4回私の羽田アルバム展」が、7月14日~20日に、東京交通会館・シルバーサロンBで開催された。今回のテーマは、「スペシャル塗装機大集合」。マリンジャンボの登場から、ミッキーマウスやスター・ウォーズの現在まで、羽田空港を華やかに彩るスペシャル塗装機を特集。齋藤茂太コレクションの、エアラインバッグも同時に公開展示した。

写真展「第4回私の羽田アルバム展」 羽田空港を彩ったスペシャル塗装機の写真とエアラインバッグの展示
写真展のテーマは「スペシャル塗装機大集合 ~マリンジャンボからミッキーマウスまで~」

『河口湖飛行舘』
 毎年8月にだけ公開される「河口湖飛行舘」(原田信雄館長、山梨県鳴沢村)を、今年も訪問。一式戦闘機「隼」Ⅰ型と、零式艦上戦闘機21型、52型が、今年も展示の目玉。復元中のゼロ戦のスケルトンも展示されていた。来年夏には、「隼」Ⅱ型も展示される予定とのこと。来年の公開も楽しみだ。
実機の緑色の塗装が再現されている「隼」Ⅰ型 復元中のゼロ戦のスケルトンの前で
羽田空港・空の日フェスティバル2019』
 すっかり恒例になった、NPO・HASMの「羽田空港・空の日フェスティバル」への参加。今年は9月28日(土)に開催。会場は第1ターミナル2Fフェスティバルコート。今年も「電動ヒコーキフライト体験会」を実施。100組を大きく超える親子が、電動フライト体験を楽しんでくれた。
 
「羽田空港・空の日フェスティバル2019」における、HASMの電動ヒコーキフライト体験会

『松戸迷才会』展示会
 
モデラー界の老舗「松戸迷才会」の第46回作品展が、11月28日、12月1日に開かれた(於:松戸市・小金市民センター)。40年以上の友人で、今やモデラー界の巨匠の渡邉登さんの作品を観に訪問。今年の渡邉作品の目玉は、マッキM.C.72だ。水上機の世界速度記録機である。かつてミラノのレオナルド・ダ・ヴィンチ博物館に、一緒にこの機体を観に行ったことがある、僕たちには想い出深い機体なのだ。作品展訪問の主目的は、そのM.C.72モデルを、手に取って見せてもらうためだった。マエストロの仕事はさすがの出来栄えで、バッテリーを内蔵していて、二重反転プロペラが回るという凝り方だった。オリジナルのキットの不具合を完璧に補正し、カラーリングも見事に再現されていた。その他、大戦機からファントム・シリーズ、最新鋭のF-35、オスプレイまで、どれも素晴らしい作品だった。モデラーの世界を堪能!
M.C.72のモデルを手に渡邉氏とツーショット 二重反転プロペラが回る渡邉氏製作のマッキM.C.72

『風刺ライブ』(下北沢特別編)
 
鋭い政治・社会風刺で、他の追随を許さない面々による「風刺ライブ」(下北沢特別編)に、何とゲスト出演(9月22日。会場は、しもきた空間リバティ)。松崎菊也(戯作者、ベース担当)、石倉ちょっき(イラストレーダー、ドラムス担当)、木幡923光邦(ミュージシャン、トランペットとギター担当)のお三方による、コントあり、音楽あり、都々逸ありの風刺ライブのステージの片隅でおしゃべり。菊也さん、ちょっきさん(イラストレーターではなくイラストレーダー)とは、もう30年来のお付き合い。有名ミュージシャンの木幡さんとは最近のお付き合いだ。楽しいひと時でした!
   
常にチケット完売の「風刺ライブ」にゲスト出演(於・しもきた空間リバティ)

WRITING
 僕が理事長を務めるNPO・HASM(羽田航空宇宙科学館推進会議)の会報「羽田の青い空」第93号に、『AVIATORS追悼録私抄・4』として「ダリル・グリーネマイヤー」を執筆。2回連載の1回目。このシリーズは、僕が出会って交誼のあったスーパー・パイロットに捧げる、個人的な追悼録。これまでに、フランク・トールマン、アート・ショール、レイ・ハンナについて書いてきた。今回は2018年に亡くなった、稀代のエアレース・チャンピオンで、プロペラ機、ジェット機両方の世界速度記録ホルダーでもあった、ダリル・グリーネマイヤーを追悼。長くなってしまったので、第94号に続きを掲載の予定。
 
      
『AVIATORS追悼録私抄 ダリル・グリーネマイヤー(Part1)』掲載ページ(全8ページの一部)

INTERVIEW
 
ユニークな雑誌『昭和40年男』には、何度か登場したことがあるが、その兄弟誌『昭和50年男』が、同じく株式会社クレタパブリッシングから創刊された。1975年(昭和50年)生まれが青春時代を過ごした時代へ、時間旅行して当時を検証するという雑誌。ロングインタビューを受け、その創刊号に登場。
「オレたちの熱源を探る時間旅行Golden 5 years 1985-1989」という時代検証のうち、1985年に開催された「つくば科学万博」について語ったもの。当時僕は、キャスターを務めていたTBSの科学番組「ザ・センサー」を、科学万博会場から放送するなど、それなりにコミットしていたのだ。インタビューは「つくば科学万博に見た未来」のタイトルで、全4ページ掲載された。

     
『昭和50年男』創刊号に掲載のインタビュー記事「つくば科学万博に見た未来」の一部

★COMENT
 
この期には、テレビへのコメント出演が2件。フジテレビ「めざましテレビ」(8月25日OA)で、アマゾンの大火災が、地球温暖化に与える影響について、コメント。北海道放送(HBC)ニュース(9月5日OA)では、北海道の風不死岳の山中で発見された、空からの落下物について解説。1950年代に米空軍のF₋86戦闘機から落下した、外部(投下)燃料タンクと判断し、当時の状況を推理し解説。
          
北海道・風不死岳で発見された謎の落下物(発見者の中野誠さん撮影)

『僕の交書録』<BOOKS MY BEST 2019 JUL.~DEC.>
 2019年下期(7月~12月)の読書歴は、新刊購入が43冊、贈呈いただいたのが2冊、それに蔵書の再読が13冊で、計58冊。上半期が35+4+17冊の計56冊だったから、年間で合計114冊の交書録。そのうち新刊が計78冊。極力蔵書を増やさない方針だったはずなのだけれど、蔵書の再読だけでは飽き足らず、ついつい興味あるジャンルや、お気に入りの海外ミステリーの新刊に手が出てしまう。今期の新刊のMY BESTは、以下の21作品、26冊(順番は読んだ順)。BEST3は、『堀田善衞 乱世を生きる』『パリ左岸 1940-50年』『セロトニン』、次点が『風神雷神』。
<NON FICTION>
『堀田善衞 乱世を生きる』              水溜真由美                 (ナカニシア出版)
『ただの文士 父、保田善衞のこと』         堀田百合子                     (岩波書店)
『堀田善衞を読む 世界を知り抜くための羅針盤』   池澤夏樹 吉岡忍 鹿島茂 大髙保二郎 宮崎駿  (集英社新書)
『歴史探求のヨーロッパ 修道制を駆逐する啓蒙主義』 佐藤 彰一                    (中公新書)
『パリ左岸 1940-50年』              アニエス・ポワリエ                 (白水社)

<FICTION>
『決別』 (上)(下)     マイクル・コナリー                (講談社文庫)
『沈黙の少女』         ゾラン・ドヴェンカー             (扶桑社ミステリー)
『ザ・ボーダー』 (上)(下)   ドン・ウインズロウ             (ハーパーBOOKS)
『レパード 闇にひそむ獣』(上)(下) ジョー・ネスボ              (集英社文庫)
『堕落刑事 マンチェスター市警 エイダン・ウェイツ』  ジョセフ・ノックス     (新潮文庫)
『厳寒の町』          アーナルデュル・インドリダソン          (東京創元社)
『ネプチューンの影』      フレッド・ヴァルガス               (創元推理文庫)
『生者と死者に告ぐ』      ネレ・ノイハウス                 (創元推理文庫)
『運命のコイン』 (上)(下) ジェフリー・アーチャー                 (新潮文庫)
『風神雷神』 (上)(下)    原田マハ                       (PHP研究所)
『パリのアパルトマン』     ギョーム・ミュッソ                  (集英社文庫)
『セロトニン』         ミシェル・ウエルベック               (河出書房新社)
『流れは、いつしか海へと』   ウォルター・モズリイ             (ハヤカワ・ミステリ)
『ブラックバード』       マイケル・フィーゲル              (ハーパーBOOKS)
『11月に去りし者』       ルー・バーニー                 (ハーパーBOOKS)
『ブラック & ホワイト』    カリン・スローター               (ハーパーBOOKS)


『僕のシネマテーク』<CINEMAS MY BEST 2019 JUL.~DEC.>
 地方に住んで寂しいのは、映画館や劇場の不足だ。一番近い甲府の映画館まで、片道40kmのドライブで、しかも上映作品が限られる。月に何度か所用で東京へ行く際には、可能な限り時間をやりくりして映画館へ向かう(特に単館上映の作品に集中)。とは言っても、以前のように観るのは不可能。映画鑑賞は映画館でというのがポリシーだったのだけれど、物理的な事情からやむなくVODにも手を出す結果となっている。2019年JUL.~DEC.期の映画鑑賞歴は、計26本。ただしVODが7本というのが現実。年間では59本のうち14本がVOD。でも懐かしい『バーバレラ』『青い珊瑚礁』とか、見逃していた『万引き家族』『バルバラ セーヌの黒いバラ』などが観られたのはVODの効用。かつてのように、映画館で年間100本などというのは、夢のまた夢だ。限られた劇場鑑賞歴の中で、今期のMY BESTは以下の14本(順番は鑑賞順)。BEST3は、『ロケットマン』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『LORO 欲望のイタリア』、次点はやはりシリーズ最終作ということで『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』。第1作を、ロスのセンチュリー・シティ・シアターで観たのを、懐かしく思い出す。
『さらば愛しきアウトロー』   (THE OLD MAN & THE GUN)        デヴィッド・ロウリー監督
『マーウェン』         (WELCOME TO MARWEN)         ロバート・ゼメキス監督
『ロケットマン』        (ROCKETMAN)           デクスター・フレッチャー監督
『ディリリとパリの時間旅行』  (Dillili à Paris)               ミッシェル・オスロ監督
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』 (ONCE UPON A TIME IN HOLLYWOOD) クエンティン・タランティーノ監督
『僕のワンダフル・ジャーニー』 (A Dog’s Journey)           ゲイル・マンキューソ監督
『アド・アストラ』       (Ad Astra)                ジェームズ・グレイ監督
『ジョーカー』         (JOKER)                  トッド・フィリップス監督
『パリに見出されたピアニスト』 (au bout des doigts)          ルドヴィク・バーナード監督
『イエスタデイ』        (YESTERDAY)                ダニー・ボイル監督
『LORO 欲望のイタリア』   (LORO)                パオロ・ソレンティーノ監督
『ライフ・イットセルフ 未来に続く物語』 (Life Itself)         ダン・フォーゲルマン監督
『ジョージア、ワインが生まれたところ』 (Our Blood Is Wine)     エミリー・レイルズバック監督
『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』  (STAR WARS The Rise of Skywalker)   J.J.エイブラムス監督


<最近の活動>

<2019年JAN.~JUN.>
EVENT
『第3回 羽田航空博物館展』

 僕が理事長を務めるNPO・HASM(羽田航空宇宙科学館推進会議)の、羽田航空博物館プロジェクト事業『羽田航空博物館展』が、2月22日から26日まで、大田区立・羽田図書館で開催されました。今年で3回目です。主な展示は、写真展「私の羽田アルバム」、斎藤茂太コレクションのエアラインバッグ、電動ヒコーキ操縦体験、会員秘蔵の航空部品や旅客機モデルなど。写真展「私の羽田アルバム」のテーマは、「ワイドボディジェットの時代到来~1970年代から80年代の羽田空港~」。会員撮影の写真を中心に、ワイドボディジェット全盛期の羽田空港を回顧しました。また今回の特別展示は、1931年に完成したばかりの羽田飛行場から最初に離陸し、ローマへ親善飛行した法政大学の「青年日本号」。法政大学史料センターから、貴重な資料をご提供いただきました。個人的には、航空関連の「初日カバー」コレクションのごくごく一部を、初めて公開。今回はライト兄弟とチャールズ・リンドバーグ関連の初日カバーを展示しました。僕の初日カバー収集は半世紀に及びますから、次回以降も順次公開する予定です。(初日カバー:記念切手の発行日当日の消印が、特製の台紙や封筒、ハガキなどに押されたもの)
「第3回 羽田航空博物館展」案内ハガキ     写真展「私の羽田アルバム」とエアラインバッグの展示
子どもたちにも人気だった、電動ヒコーキ操縦体験 「初日カバー」コレクションの一部を初公開
ライト兄弟とリンドバーグ関連の初日カバー展示 法政大学「青年日本号」の特別展示

WRITING
  ETT(フォーラム・エネルギーを考える)のHP「私はこう思う!」に、『石炭よ、どこへ行く』を執筆。温室効果ガス削減の時代に、石炭火力発電はどうあるべきかを論考したもの。NPO・HASMの会報「羽田の青い空」第91号に、『兼高かおるさんを偲んで』を執筆。兼高さんには、HASMの顧問も長く務めていただいたので、理事長として追悼文を書かせていただいた。
「石炭よ、どこへ行く」 「兼高かおるさんを偲んで」
COMENT
 2月5日に発生した、徳島阿波おどり空港における海上自衛隊の練習機TC-90のパンク事故について、徳島新聞にコメント。3月23日、NHKBS「ワールドニュース」に、ボーイング737MAXの連続事故とMCASシステムについてレクチュア。

COMMITTEE
 10年にわたって委員を務めた、国土地理院の研究評価委員、山形県産業科学館の運営委員の任期が終了した。今年度の委員は、国立研究開発法人・日本原子力研究開発機構の研究開発評価委員のみとなった。こちらの委員も、もう10年になる。委員として評価する対象は、同機構の高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する研究開発。

『僕の交書録』<BOOKS MY BEST 2019 JAN.~JUN.>
 2019年1月~6月期の読書歴は、新刊購入35冊、贈呈いただいた本4冊、蔵書の再読17冊の計56冊。極力蔵書を増やさない決心をしたはずなのに、やはり気になる作品や、お気に入りの作家の新作には、ついつい手が出てしまう。蔵書の再読だけでは、なかなか満足できない。
 今期は特にノンフィクションが充実。ノンフィクションのマイベストは、以下の5作品7冊。『ファースト・マン』は映画の原作。詳細で淡々とした叙述で、アームストロングの人間像を描いている。『ジェット・セックス』は、新しい視点で描いたスチュワーデスの歴史物語。彼女たちは冷戦下のアメリカにとって、親善大使であり女性像のアイコンであったこと、アメリカ社会が求めた女性像の象徴であったことなど、アプローチが興味深かった。『レオナルド・ダ・ヴィンチ』は、自筆ノートを基にしたレオナルド伝の決定版。作品の真贋論争や作者確定のプロセスも面白い。『世界文明講義』は、ウンベルト・エーコを百科全書家、知の巨人と実感させてくれた。古代ギリシアから現代までの知の集成で、論考は広範囲に及ぶ。博覧強記としか言いようがない! 『Nobさんの航空縮尺イラストグラフィティ ジェット編』は、昨年亡くなった畏友イラストレーター、漫画家の下田信夫さんの遺作集。これで昨年末から下田さんの遺作集は3冊になった。
<NON FICTION>
『ファースト・マン 初めて月に降り立った男 ニール・アームストロングの人生』(上下)ジェームズ・R・ハンセン(河出文庫)
『ジェット・セックス スチュワーデスの歴史とアメリカ的「女性らしさ」』    ヴィクトリア・ヴァントック (明石書店)
『Nobさんの航空縮尺イラストグラフィティ ジェット編』            下田信夫          (大日本絵画)
『レオナルド・ダ・ヴィンチ』(上下)                     ウォルター・アイザックソン (文藝春秋)
『ウンベルト・エーコの世界文明講義』                      ウンベルト・エーコ    (河出書房新社)

<FICTION>
『償いの雪が降る』         アレン・エスケンス                     (創元推理文庫)
『地下道の少女』          アンデシュ・ルースルンド & ベリエ・ヘルストレム  (ハヤカワ・ミステリ文庫)
『泥棒はスプーンを数える』     ローレンス・ブロック                     (集英社文庫)
『ゴーストライター』        キャロル・オコンネル                    (創元推理文庫)
『アイル・ビー・ゴーン』      エイドリアン・マッキンテイ            (ハヤカワ・ミステリ文庫)
『終焉の日』            ビクトル・デル・アルボル                  (創元推理文庫)
『私のイサベル』          エリーサベト・ノウレベック              (ハヤカワ・ミステリ)
『戦場のアリス』          ケイト・クイン                     (ハーパーBOOKS)
『巨神降臨』(上下)         シルヴァン・ヌーヴェル                    (創元SF文庫)
『美しき愚かものたちのタブロー』  原田マハ                            (文藝春秋)
 フィクションの秀作は、上記の10作品11冊だが、やはり僕の趣味なのでミステリが多い。今期もオコンネル、マッキンテイといったお気に入り作家の新作が楽しめた。近年大注目の北欧ミステリの今期の代表は、スウェーデンの『地下道の少女』。『終焉の日』のアルボルはスペイン作家だ。英米の定番作家に加えて、こういう作家が登場すると嬉しい。ちなみに再読の17冊も、ほとんどがお気に入り作家のミステリ。時間をうっちゃるには鉄板だ。久しぶりのSF作品が、『巨神』シリーズ。『巨神計画』、『巨神覚醒』そして『巨神降臨』、3部作を一気に読んだ。異色の宇宙異文明との遭遇物語だった。新作を必ず購入する数少ない日本作家が、原田マハさん。『美しき愚かものたちのタブロー』は、松方コレクションをめぐる史実に基づいたフィクション。アートを題材にしたマハさんの傑作だ。

『僕のシネマテーク』<CINEMAS MY BEST 2019 JAN.~JUN.>
 2019年1月~6月期の映画鑑賞歴は、計33本。ただし劇場鑑賞は27本、残りはVOD鑑賞だった。例年に比べて少ないのは、ローカルに移住した代償。劇場鑑賞を原則にしてきたが、さすがに東京を離れると限界があり、やむなくVODでの鑑賞が加わった。ただし以下のマイベスト15作品は、すべて劇場鑑賞。
 ドキュメンタリー映画の秀作が、世界の歌姫カラスの『私は、マリア・カラス』と、『RBG 最強の85才』。RBGは最高齢の女性連邦最高裁判事のルース・ベーダ-・ギンズバーグのこと。法の下の平等に献身し続ける、今や国民的アイコンの女性、最強のおばあちゃんだ。
 マイベストには、事実に基づいた作品が多かった。『ファースト・マン』『グリーン・ブック』『運び屋』『ブラック・クランズマン』『バイス』『僕たちは希望という名の列車に乗った』、いずれも事実がベースになった映画作品だ。『ファースト・マン』は、月面に人類初の一歩を印したニール・アームストロングの物語。原作は地味だけれど、『ラ・ラ・ランド』のチャゼル監督は、アームストロングの視線・目線で映像化することで、ドラマチックな作品に仕上げていた。『グリーン・ブック』は、ロードムービーとしても、白人と黒人の友情物語としても、音楽映画としても最高レベルだった。さすがはアカデミー賞受賞作。『運び屋』は、監督・主演のクリント・イーストウッドの、老人パワー全開の快作だ。『ブラック・クランズマン』は、黒人のFBI捜査官がKKKに潜入捜査したという破天荒な事実に基づく。スパイク・リー監督は、極上のエンターテインメント作品に仕上げているが、人種差別問題というテーマは重い。『バイス』は、副大統領ディック・チェイニーの物語。大統領を操り、強大な権力で戦争を仕掛け、世界を混乱に陥れた、まさかの実話だ。そっくりに演じたクリスチャン・ベールが凄い。『僕たちは希望という名の列車に乗った』は、1956年東ドイツのエリート高校生たちが、ハンガリーの民衆蜂起を知って、教室で2分間の黙祷を実行した。彼らのこの行為が、社会主義国家への反逆をみなされた事実に基づいている。高校生たちはどう行動したのか、その運命は、胸に迫る映画作品だった。 
 オリジナル脚本のマイベストは、『COLD WAR あの歌、2つの心』。パヴリコフスキ監督のモノクロ映像が衝撃的だった。ポーランド音楽の魅力と、モノクロ映像の素晴らしさが横溢。

『私は、マリア・カラス』 (MARIA by CALLAS)                       フェデ・アルバレス監督
『家へ帰ろう』 (EL ULTIMO TRAJE) (The Last Suit)                   パブロ・ソラルス監督
『ファースト・マン (人類史上、最も危険なミッション)』 (FIRST MAN)         デイミアン・チャゼル監督
『グリーン・ブック』 (Green Book)                          ピーター・ファレリー監督
『天国でまた会おう』 (Au revoir la-haut)                      アルベール・デュポンテル監督
『運び屋』 (THE MULE)                             クリント・イーストウッド監督
『ブラック・クランズマン』(BLACK k Klansman)                      スパイク・リー監督
『マイ・ブックショップ』 (The Bookshop)                       イザベル・コイシェ監督
『バイス』 (VICE)                                    アダム・マッケイ監督
『ザ・プレイス 運命の交差点』 (The Place)                    パオロ・ジェノヴェーゼ監督
『僕たちは希望という名の列車に乗った』 (The Silent Revolution)              ラース・クラウメ監督
『RBG 最強の85才』 (RBG)                 ジュリー・コーエン & ベッツィ・ウエスト監督
『荒野にて』 (Lean On Pete)                              アンドリュー・ハナ監督
『アマンダと僕』 (AMANDA)                               ミカエル・アース監督
『COLD WAR あの歌、2つの心』 (ZIMNA WOJNA)                パヴェウ・パヴリコフスキ監督