Recommended Travel Books Vol.6第6回 旅の良書 (順不同) 今夜世界が終わったとしても、ここにはお知らせが来そうにない石澤義裕(WAVW出版)リモートワークをしながら世界中を旅する夫婦が、楽園(移住先)を探すため、軽自動車とともに南アフリカを目指す旅の記録。 まんぷくモンゴル! 公邸料理人、大草原で肉を食う鈴木裕子(産業編集センター)在モンゴル日本国大使館の公邸料理人が見た、モンゴルの知られざる食と暮らしの記録。 地霊を訪ねる―もうひとつの日本近代史猪木武徳(筑摩書房)日本近代史の舞台を旅し、その土地に沁み込んだ、今は亡き人々が発する無音の声に耳を傾ける歴史エッセイ。 草軽電鉄物語 高原の記憶から芦原伸(信濃毎日新聞社)かつて長野県の避暑地軽井沢の駅前と群馬県の草津温泉間55.5kmを、浅間山麓を越えて結んでいた草軽電気鉄道。全線の廃止から既に60年以上が過ぎた今、その痕跡をたどる。 旅する桃源郷下川裕治(産業編集センター)今も精力的に世界を旅するベテラン旅行作家が、これまでの旅で出会った「桃源郷」を紹介。自分にとってそれらの地がなぜ桃源郷なのか、自らの人生を重ねながら、その理由を紡ぐ。 イラク水滸伝高野秀行(文藝春秋)『水滸伝』は、悪政がはびこる宋代に町を追われた豪傑たちが集結し政府軍と戦う物語。それになぞらえて、“現代最後のカオス”であるイラクの湿地帯を語る。 海のプール―海辺にある「天然プール」を巡る旅清水浩史(草思社)海辺の岩場を掘ったり、海を必要最小限のコンクリートで囲ったりしてつくられた「海のプール」。日本全国で20か所ほどしかないの天然プールの探訪記。 ラダック旅遊大全山本高樹(雷鳥社)インド北部、ヒマラヤの西外れに位置する山岳地帯、ラダック、ザンスカール、スピティ。これらの地の取材をライフワークとする著者が、膨大な情報を整理してまとめたガイドブック。 アジア発酵紀行小倉ヒラク(文藝春秋)東京農大で発酵を学び山梨で発酵ラボを設立。発酵の専門家である著者が日本の発酵食品や酒、麹と糀に関し、その発酵のルーツかもしれないアジア各地を訪ねたドキュメント。 世界中で言葉のかけらを―日本語教師の旅と記憶山本冴里(筑摩書房)20年以上国内外で教えてきた日本語教師が複言語能力の意義を問い続け、自らも多言語習得を実践し、中国・雲南省、セルビア、フランス、ブルガリア、ハンガリー、エストニアなど、世界各地を旅する